【マンガ感想】
『ブラック・ジャック創作秘話-手塚治虫の仕事場から- 2巻 (宮崎克、吉本浩二)』
ブラック・ジャック創作(秘)話~手塚治虫の仕事場から~ 2 (少年チャンピオン・コミックスエクストラ)
吉本 浩二 宮崎 克 秋田書店 2013-01-08 by G-Tools |
過去記事はこちら → 1巻
【あらすじ】
創作に憑かれた“神様”は、次々と仲間を巻き込んでは狂乱の果てに奇蹟を呼ぶ。関係者の証言で綴る“超実録・手塚伝説”第2弾!!
漫画の神様・『手塚治虫先生』の仕事場を描く作品です。
鉄腕アトムやリボンの騎士などで人気を博していた手塚治虫も、昭和45年あたりでは漫画の
ヒット作が減り、アニメで失敗し、虫プロが倒産するというどん底であった。 そんな状況の中、
まんが道にも登場する週刊少年チャンピオンの名物編集長・『壁村耐三』から全4回という
連載を依頼される。 その作品の名は、『ブラック・ジャック』。 この作品の大ヒットにより、
手塚治虫は見事に復活し、再び、ヒット作を連発していく・・・。
という感じの時代背景で始まる作品でして、『ブラック・ジャック』の大ヒットにより、見事に復活を
果たした『手塚治虫先生』の仕事ぶりを描くノンフィクション系の漫画です。
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ここからは、2巻の感想。
1巻と同様に、『手塚治虫先生』と『担当編集者たち』の締め切りを巡る戦いが描かれつつも、
『手塚先生』があまりの仕事量に逃亡してしまう話、アシスタント達の話などが収録されて
おります。
そんな2巻で面白かったのは、やはり『手塚先生』が行方不明になった話ですね。
この話は、『手塚先生』の“火の鳥”の担当・『新井善久(講談社)』が別冊の進行状況の
確認のため『手塚先生』を訪れたところ、不在であったところから始まった話です。
すぐに、どこかの編集部が『手塚先生』を館詰にしているのだと確信し、様々な編集部に
電話をかけて、『手塚先生』を探そうとします。 しかし、どこの編集部も同じように『手塚先生』
を探しているようで、どこにいるのか判らないまま時間が過ぎていきます。
そんな中、“鉄腕アトム”を連載している光文社が怪しいことに気づきます。
そこで“火の鳥”の担当・『新井善久(講談社)』は『丸山昭』と共に、光文社の編集部に乗り込み、
手塚先生の行方を聞き出そうとしますが、当然のごとく、とぼけられることとなりました。
しかし、そこで諦めないのが“火の鳥”の担当・『新井善久(講談社)』と『丸山昭』でありまして、
光文社が講談社と同じ社屋内にある兄弟会社で郵便物が同じ“郵便部”で管理されていることに
気付きまして、その“郵便部”に潜り込み、光文社の手塚先生の担当者が送ってくるであろう
原稿が入った郵便物を探し始めることとなりました(送ってきた場所が判る)。
そして、ついにその原稿が入った郵便物を見付けたわけですが、ナント、その原稿は
京都から送られて来たこと驚いてしまいます。 しかし、見つけてしまったからには
行かないわけにはいかず、早速、京都までこっそり行くこととなりました(他の編集部に
見つかってしまうと、ますます手塚先生の原稿が遅れてしまうから・・・)。
そして、なんとか、手塚先生を見つけることができたのですが、そこから手塚先生の
我儘に振り回されることとなるわけですが、これ以上はネタバレというか実際に読まれた方が
面白いと思うので詳しくは書かないこととします。 個人的には、この話から学生時代の
『松本零士先生(宇宙戦艦ヤマト)』や『高井研一郎先生(総務部総務課山口六平太)』などが
登場してきた部分が非常に面白かったですね。
いや~、面白かったです。
次巻も楽しみです。
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【総評】
1巻も面白かったですが、2巻も同じように面白かったです。
『手塚先生』の作品を読んだことのある方ならば、興味深く読むことが出来る良作であると
思います。 マンガとしても面白いので、お薦めですよ。
点数的には
100点
です。
では、ここまで。