『センゴク一統記 1巻 (宮下英樹)』の感想 | まんが栄養素

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【マンガ感想】

 

『センゴク一統記 1巻 (宮下英樹)』

 

4063822311 センゴク一統記(1) (ヤンマガKCスペシャル)
宮下 英樹
講談社 2012-10-05

by G-Tools

 

 

過去記事はこちら → センゴク 1巻~11巻  12巻  13巻  14巻  15巻

               センゴク外伝桶狭間戦記 1巻  2巻  3巻  4巻  5巻

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                          10巻  11巻  12巻  13巻  14巻  15巻

 

 

【あらすじ】

戦国時代とは、物事の価値観が目まぐるしく変容する激動の時代。その只中で、天下に類無き波乱の運命を辿る武将がいた―――。その名は仙石権兵衛秀久。歴史的大失敗をおかしながら、後に自らの力を以て再び表舞台へと返り咲く、“史上最も失敗し挽回した男”である。

 

 

『仙石権兵衛秀久』という実在の人物を主人公とした戦国時代マンガ。

圧倒的な画力、史実と創作の絶妙な融合、そして素晴らしい人物描写。

現在連載中の歴史マンガの中でも、最高峰と言っても間違いない作品です。

 

この作品が面白いところは、『仙石権兵衛秀久』という主人公がいるものの、

実際には、織田信長・豊臣秀吉・徳川家康など時代の権力者を主役として時代を動かしている点です。

あくまで、『仙石』は、彼らの一武将に過ぎず、歴史イベントに大きく関わってくることはない。

時代の権力者たちが行った『有名な戦』・『有名なイベント』を多少脚色して描きつつ、

その時、一武将である主人公がどのような行動を取ったのかを描いた作品なのです。

戦国時代のファンならば、必見の作品だと思います!!

 

さて、この『センゴク一統記』は、前々作・『センゴク』の第3部に当たります。

 

誤解が無いように最初に書きますと、仕切り直しということで、1巻表示されておりますが、

この作品は、実質的『センゴク』の31巻目に当たります。

つまり、前作・『センゴク』を読んでいないと、面白さ半減は間違いないです。

やはりまずは前作・『センゴク』を読んで戴きましてから、この作品に手にしてくださいませ。

 

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ここからは、1巻の感想。

 
織田信長及び織田軍は、ついに甲斐・武田氏を滅ぼすことに成功する

そんな織田軍の次のターゲットは、中国の覇者・毛利氏。 その毛利氏には羽柴軍による

攻略が始められており、主人公・『仙石秀久』にも大きな役割が与えられることとなる・・・。

 

という感じで始まったのが1巻でして、前巻の戦いで甲斐・武田氏との戦いが終わり、

次なる戦いである中国・毛利氏との戦いが始まることとなりました。
 
まんが栄養素-センゴク一統記 1巻
 

ちなみに、毛利氏とは、元々、安芸国の有力国人の一つに過ぎない存在だったのですが、

『毛利元就』の登場により、小早川氏・吉川氏などの有力国人を吸収しつつ、大内氏・陶氏・

尼子氏などの有力大名を滅ぼし、ついには中国地方のほとんどを勢力下に置く、大大名に

なっている一族です。 この作品の時代では、当主は『毛利元就』の孫である『毛利輝元』が

務め、その『毛利輝元』を叔父の『吉川元春』・『小早川隆景』が支えている状態であります。

 

そんな毛利氏に対して、織田軍は武田攻めと同じように、多方向からの侵攻で一気に

崩壊させようと目論むこととなりました。

 
まんが栄養素-センゴク一統記 1巻

 
まんが栄養素-センゴク一統記 1巻
 

で、毛利氏を多方向から攻める過程で、四国が邪魔をしてくる可能性があるため、

その四国を征することが必要となりました。 四国攻めに関しては、『信長』の3男・『織田信孝』や

『丹羽長秀』が担当することが決まっているわけですが、四国に渡る際に通ることとなる淡路島を
誰が守るかが議論となります。 この時点での淡路島は、統治者はいないものの、小勢力は

存在しており、それらがすぐに織田軍に刃向う可能性は少ないものの、それらが四国攻めの

最中に謀反でも起こせば、四国攻めをしている織田軍が孤立してしまう可能性があるようで、

淡路島の統治に関しては、かなり重要課題であったようです。
 
まんが栄養素-センゴク一統記 1巻

 
まんが栄養素-センゴク一統記 1巻
 
そんな淡路島の統治役に、『羽柴秀吉』は、主人公・『仙石秀久』を指名します。
現時点で、主人公・『仙石秀久』は、1万石ほどの所領を与えられている『羽柴秀吉』の

有力な家臣の一人であったわけですが、けして、一番の家来というわけではありません。

そんな主人公を、他の家臣を差し置いて、一気に、淡路国主(大名)に抜擢することは、

まさしくサプライズでありまして、さすがの百戦錬磨の『仙石秀久』もその決断に驚くことと

なりました(歴史上の事実からも、羽柴秀吉の家来で最も早く、大名となったのが主人公の

仙石秀久である)。 まあ、もちろん、『淡路島を統治できれば大名になれる』という条件で

あるので、主人公の戦いはこれからであるわけですが・・・。
 
ということで、ついに、主人公も大名への道が開かれることとなりました。
これ以上の展開については、ネタバレというか実際に読まれた方が面白いと思うので

詳しくは書きませんが、今回の淡路国主への話を聞いた主人公の周りの人々の反応は
非常に面白いモノでありましたし、また、上記のイベントと同時に『明智光秀』が怪しい動きを

し始めたのも非常に興味深かったですね。
 
いや~、面白かったです。

次巻も楽しみです。

  

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【総評】

再び、仕切り直しの第3部です。

この第3部の最初の大イベントは、もちろん、『本能寺の変』となります。

第3部開始の時点から2~3か月後に、『本能寺の変』が起こる予定であるので、

恐らく、2巻か3巻あたりに描かれるのではないかな~、と思われます。

次巻も大いに期待したいですね。

 

点数的には

100点

です。

 

 

では、ここまで。

 

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